マンション売却は大規模修繕のことを考えよう

マンション売却は大規模修繕のことを考えよう

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将来のための資産運用としてマンションを保有している人も中にはいるでしょう。資産としてマンションを保有していた場合、新しく買い替えるときや、採算が取れなくなって手放すことになった場合など、マンション売却をおこなうことになる機会はいずれ訪れます。

その際に頭に入れておかなければいけないのが大規模修繕のことです。

「築20年のマンションを売却するために」

大規模修繕とは

マンションを資産として保有している場合、マンションの状態を維持して資産価値をキープするためには車と同様に定期的に細かなメンテナンスを行わなければいけません。しかし、細かなメンテナンスを行なっていたとしてもマンション全てのメンテナンスができているわけではなく、いずれマンション全体を大幅に修繕しなければいけない時期がやってきます。

これがマンションの「大規模修繕」です。マンションの大規模修繕の周期は一般的には12年から15年に1度と言われています。大規模修繕はどのような工事を行うのかというと、まずマンションの外周に足場を組み立て、外周部分のコーキングや防水処理を行います。

この外周の補修が大規模修繕のメインとなるわけですが、このタイミングに合わせて共有部分の配管を新しく組みなおしたり必要であればエレベーターや立体駐車場を交換したり、さらにはサッシやドアの交換したりするなどさまざまな場所の工事を行います。

マンションの外周部分は当然太陽からの紫外線を直接受けることになるわけですがこの紫外線がマンションをはじめとした建造物が劣化する最大の原因です。特にマンションの屋上部分に設置されている防水塗装や外壁タイルは強烈な紫外線を浴び続けるため、10年経つと目に見えて劣化していきます。

マンションの大規模修繕を12年から15年周期としているのはそのためです。

大規模修繕を実施すると修繕積立金がアップする

マンション売却の際に大規模修繕の事を考えなければいけない大きな理由の1つに修繕積立金があります。マンションを購入して部屋に住んでいる人や、賃貸として部屋を借りている人は購入したマンションのローンや家賃とは別に管理費や修繕積立金といったお金を毎月支払うことになります。

この管理費と修繕積立金に関してはローンの支払いが終了したとしてもマンションに住み続ける限りはずっと支払い続けることになります。修繕積立金は文字通りマンションの修繕をする際に必要となる費用を積み立てるために支払ってもらうお金ですが、実際に大規模修繕をしてみると住人に支払ってもらった修繕積立金だけではとても賄えないケースが多いです。

さらに、1回目の大規模修繕よりも2回目の大規模修繕のほうが直さなければいけない部分が増える可能性が高く、修繕しなければいけない部分が増えれば当然修繕費も高くなるでしょう。今後の修繕費を賄うためには修繕積立金の金額を上げざるを得ません。

そのため、マンションの保有者は大規模修繕をきっかけとして修繕積立金をアップさせることが多いです。

修繕積立金の増額はマンションの価値を下げる

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確かに修繕積立金をアップさせれば次の大規模修繕の費用は積立金で賄えるかもしれません。しかし、修繕積立金のアップはさまざまな弊害を引き起こします。まず、すでにそのマンションに住んでいる人の立場からしてみれば毎月の出費が確実に増えることになるでしょう。

アップした修繕積立金を支払い続けて住むくらいならば近くにある別のマンションに住んだほうが出費が少なくて済むからと、別のマンションに引っ越してしまうかもしれません。住んでいる人が減って空室が多くなればそれだけ毎月の利益も減少していきます。

そして、部屋探しをしている人にとっても修繕積立金が高いマンションというのは魅力を大きく損ねる物件となります。借りる人から見て魅力が低いというだけではなく、修繕積立金は一生支払い続けるお金ですからマンションの購入を検討している人から見ても魅力を大きく損ねる原因となります。

借りる人にとっても購入する人にとってもあまり魅力を感じない物件となるわけですから当然マンションの資産価値自体も大きく落ち込むこととなるでしょう。大規模修繕費を賄うために修繕積立金をアップさせるという事はマンション自体の価値を大きく下げる事になるということを覚悟しておく必要があります。

マンションを売るタイミングは大規模修繕の前か後か

ではマンション売却のタイミングについて考えてみましょう。これまでの解説を見ていくと、マンションの大規模修繕と後ではほとんどの場合においてマンションの価値が大きく変化することがわかります。マンションを売るタイミングに関して大規模修繕を行う前か大規模修繕を行なった後のどちらかいいか考えた場合、結論から言えば圧倒的に大規模修繕の前にマンションを売却したほうが良いという事になります。

しかし、マンションの大規模修繕というのは大規模修繕をすると決めた翌日から工事が始まるというわけではありません。実際に工事が始まる前には実際に工事をする会社の選定や工事費の見積もりなどが行われます。マンション売却のタイミングをもっと正確にいうのであれば現在積み立てられている修繕積立金と今回の大規模修繕の見積もりとを比較して明らかに修繕積立金が不足しているため、住人に一時金を徴収したり金融機関から修繕費の借り入れをしたりする必要があるとわかったタイミングでマンションを売却してしまうのがベストです。

総会で一時金の徴収や修繕積立金の値上げが可決されていないのであればマンションを購入することを検討している相手に対してこれらの事柄に関して説明をする必要がなくなります。

その他のメリット

その他のメリットとして、成約率の低下を防ぐことができるという事が挙げられます。大規模修繕工事の前であればマンションの全貌を内見で確認できるのでそのマンションの良し悪しをしっかり判断できますが、大規模工事が始まるとマンションの外観はシートで覆われますし、室内はシートによって暗くなるばかりか景色が見えないためイメージはとても悪くなり、成約率は大きく落ち込むでしょう。

1つ注意点として、マンションの売却というのは思い通りに進まないことも多々あります。難航すると大規模工事が始まるまでに売れない可能性も出てくるので、マンション売却への行動は早めに実行するのが大規模工事前にマンションを売るための秘訣です。